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執筆者の写真埋木舎

「柳王忌」茶会 37年ぶりに開催

 彦根に直弼公茶道を研究しておられ、石州流の中で直弼の茶の湯としての一派を造られた神野先生(医師)御夫妻を中心に「一会流」「樹聖会」がある。昭和63年には「全日本石州流茶道協会」を結成されたり、彦根市、水戸市、高松市の三市親善茶会等を彦根当番の時は主宰されたりもして、直弼茶道の中心的方々の集りである。平成20年には「井伊直弼と開国百五十年祭市民創造事業」として、「埋木舎」において盛大な一会流茶会が催され、以降も毎年の様に埋木舎茶会を開催されておられる中心的茶人の会である。現在も、ご当主・神野紅舎先生、会長・川嶌順次郎先生を中心にお弟子さん方が毎年の様に埋木舎の茶会を盛り立てていただいて直弼の茶道の顕彰を行っている。


 10月31日(日)にはこれらの茶会と別に、直弼公の遺徳を偲ぶ「柳王忌茶会」が37年ぶりに埋木舎の直弼公の御居間で、直弼公のお書きになった「布袋画賛」の掛軸と直弼公が埋木舎でお作りになった屋形船の香合を飾って樹聖会幹部の方々が集まり九十才を越えてもお元気な宗家・神野紅舎先生のお立てになった御茶を直弼公に献し、そのご遺徳を偲び顕彰したのであった。


 直弼公の御茶名は「宗観」で「無根水(むねみ)」と音読みで云われたが、柳が大変お好きで埋木舎のことを「柳和舎(やぎわのや)」「柳王舎」とも云われた。また直弼公の俳句集に「柳廼落葉(やなぎのおちば)」があり、和歌集には「柳廼四附(やなぎのしずく)があり、柳の木の風に逆らわぬ従順な姿に魅せられ埋木舎の生活に不平も云わず逆らわず茶道、歌道、禅等に心満たされた生活をなさっておられたのである。

今回の茶会は「柳王忌」であった。(当主・大久保治男)


埋木舎にて「柳王忌」茶会

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